暗闇はもうやめて!「KOPW 2021」保持者の矢野通(42)が終盤、会場が暗転した間に襲われ、リングに沈んだ。

棚橋と組んでディック東郷、外道組と対戦した矢野は持っていた頭巾を相手にかぶせて攻撃しようとしたところで電気が消えた。20秒ほどで明かりが付くと、矢野は東郷に押さえ込まれ3カウントを奪われた。リングサイドには、28日にタイトル争奪戦を戦うEVILが突然現れ、不敵な笑みを浮かべていた。電気を消した後に、リング上で矢野を襲撃したと思われ、矢野は終了後に黒頭巾をかぶせられ、ボコボコにされた。

暗闇がトラウマになったのは3月16日後楽園大会でのこと。場内が突然暗転。その後明かりがついた後にEVILに襲撃された。

この日の試合でもタオルで視界を遮られ、さらに背後から目隠しをされ「怖い、怖い」と叫んだ。夜は電気を消して眠れないほど怯えているという。それでも4月4日両国大会ではEVILの急所を蹴り上げ、黒頭巾を東郷にかぶせて3カウントで勝利。「これで暗闇を作り出して決着を付ける」と応戦した。

28日の争奪戦のルールは12日からの公式アカウントでのファン投票で決定する。EVILが「開始3分後から30秒ごとに暗闇になる」というルールを提案。これに対し矢野は「鉄柱にセットされた黒頭巾を相手に被せた場合のみ、ピンフォール、ギブアップなどが奪える」というルールを持ち出した。

優位に試合を進めながらも、暗転や目隠しで一気に流れを失ってしまった。争奪戦でもセコンドに付く可能性のある東郷を痛めつけておくはずが、まさかのEVIL登場で逆襲に遭い「どっちのルールに転んでも闇からは逃れられない」と挑発された。

今後も前哨戦は続いていくが、早急に暗闇対策を考える必要があるかもしれない。【松熊洋介】