WBAスーパー、IBF同級王者ジョシュ・テイラー(30=英国)が、WBC、WBO同級王者ホセ・カルロス・ラミレス(28=米国)を判定で撃破し、男子で史上6人目となる4団体統一王者となった。

6、7回と2度ダウンを奪い、3-0(114-112×3)の僅差判定勝利で、無敗王者同士の対決を制した。

猛烈に攻めてきたラミレスに対し、テイラーは6回に反撃した。右を狙ったラミレスのあごを左ストレートで打ち抜いた。前掛かりにキャンバスに倒れながらも何とか立ち上がった相手に7回にもクリンチからの離れ際に左アッパー強打で再びダウンを奪った。逆転を狙うラミレスの右ストレートを避けながら危なげないファイトで逃げ切った。 米老舗専門誌ザ・リングの同級ベルトを合わせた5本のベルトを手にテイラーは「恍惚(こうこつ)の気持ちだ。このために人生のすべてを懸けてトレーニングしてきた。この瞬間のために人生をささげてきた」と達成感いっぱいの表情。採点結果が2ポイント差と僅差だったことに「スコアカードは少し辛いなと感じた。もう少し開いていると思った。まあ、とにかく勝つ自信があったから」と充実した笑みを浮かべた。

興行を主催した米プロモート大手トップランク社のボブ・アラムCEOは「なんてセンセーショナルな戦いだ。両者が拍手されるべき内容で、誰もが認める新たな王者テイラーに心からお祝いを言いたい。両者にとっての未来は明るい」と絶賛していた。世界主要4団体となって以降、テイラーは04年のバーナード・ホプキンズ(ミドル級)、05年のジャーメイン・テイラー(ミドル級)、17年のテレンス・クロフォード(スーパーライト級=すべて米国)、18年のオレクサンドル・ウシク(クルーザー級=ウクライナ)、20年のテオフィモ・ロペス(ライト級=米国)に続く、4団体統一という快挙を成し遂げた。