ジュニアバトル・オブ・グローリー1回戦8試合が行われ、高岩竜一(48)が田村男児(21)にデスバレーボムからの片エビ固めで勝利し、3日の準々決勝に進出した。

約5年ぶりとなる全日本のリングで高岩が躍動した。「観客やマットの雰囲気が久しぶりで緊張した」と話すものの、序盤に主導権を握った高岩は、首4の字固めを決め「どうした、小僧」と挑発。その後もコーナーに追い込み、串刺しラリアット、ダイビングエルボードロップと攻撃の手を緩めなかった。最後は垂直落下式ブレーンバスターからラリアットとたたみかけ、田村を沈めた。試合後は「感触もつかめたし、全然大丈夫」と力強かった。リング上では悔しがる田村に声をかけ、抱き合った。21歳の若手の挑戦を退け「すごいガッツのある選手だった」と健闘をたたえた。

デビュー19年目。さまざまな団体を渡り歩き、多くのタイトルを獲得してきた。新日本のIWGPジュニアヘビー級、ノアのGHCジュニアヘビー級も戴冠。今大会に優勝すれば、全日本の世界ジュニアヘビー級の挑戦権獲得となる。「とにかく世界ジュニアのベルトが欲しい。遅咲きのトリプルクラウンになりたい」と意欲を見せた。

3日は準々決勝から決勝まで一気に行われる。優勝までは3試合。「これまでは1日で最大2試合しかしたことがないと思う。しっかり3回勝ちます」。48歳の高岩が大きな夢に向かって突き進む。【松熊洋介】