そんなの関係ねえ!! ボクシングの世界ライトフライ級王座統一戦は、1日にさいたまスーパーアリーナでゴングを迎える。前日の10月31日は東京都内で計量が行われ、WBC王者寺地拳四朗(30=BMB)はリミットから300グラムアンダーの48.6キロ、WBAスーパー王者京口紘人(28=ワタナベ)は48.8キロで一発クリアした。今回、京口陣営の要望もありWBCルールの公開採点は採用されず。寺地は関係ないとばかり序盤KOを宣言した。

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拳四朗の自信は揺るがない。WBCルールの4ラウンドごとのジャッジの公開採点は今回、採用されないことがこの日のルールミーティングで正式に確認された。WBCで戦ってきた寺地にとっては初となる。

「問題ない。序盤からしっかりペースを握って倒しにいきたい」

倒すから公開採点は関係ない。寺地の言葉には自信が詰まっていた。

軽量級の頂上決戦。しかし、寺地は「いつもと同じ。自分は淡々としてますね」。大学時代は2学年上だが、3勝1敗と圧倒した。「これだけボクシングをやったら(相手の)実力も分かる。自分が上回っている」と言い放った。

順調に仕上げてきた。「今回は順調に(体重が)落ちた」。計量後はパック詰めの参鶏湯と芋けんぴをぱくついた。勝負めしはうなぎ。「タレを1回落としてから調理した方がおいしいらしいんで」。東京都内の自宅で、自ら調理したうなぎ飯をぱくついた。

WBO世界同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)と計量後に記念撮影する余裕もあった。「ゴンサレスから『統一戦をやろう』と言われた。実現できたらいいですね」。京口との一戦もあくまで通過点。将来的に「4団体統一したいけど、(フライ級に)上げることも考えている」と掲げた。

プロ野球ではオリックスが26年ぶりの日本一に輝き“ラオウ”こと杉本裕太郎外野手がシリーズのMVPを獲得した。流れはきている。「自分のピークはまだまだ、これから」。拳四朗が“北斗百裂拳”で京口を粉砕する。【実藤健一】

◆WBC、WBA統一戦の主なルール WBCで採用されている4ラウンドごとの採点公開はなし。WBCで実施のインスタントリプレー(ビデオによる状況判断)は状況によって実施。またWBCの3ノックダウン(1ラウンドで3回ダウンすれば負け)はフリーノックダウン制に。細かいところではWBCで認められているスポーツドリンクが認められず水だけとなる。