総合格闘技女子の「DEEP JEWELS 44」(24日、東京・ニューピアホール)にSAI-GYM(燕市)所属のちびさいKYOKA(26)と鈴木゛BOSS゛遥(29)が出場する。ちびさいKYOKAはミクロ級(5分×2回)でMAHINA(DROP)を相手に昨年2月以来の白星を狙う。フライ級(5分×2回)の鈴木はプロ通算3戦目での初勝利を狙って谷山瞳(パラエストラ柏)と対戦する。

   ◇   ◇   ◇   

「勝ちたいですね」。ちびさいKYOKAは思いをストレートに言葉にした。昨年2月、こゆき(京都政拳会)を破ってプロ2勝目を挙げてから勝ち名乗りを受けていない。相手のMAHINAはデビュー戦。「差を見せられるように」と内容にもこだわる。

年が明けてからパーソナルトレーニングでの筋トレを開始した。打撃、蹴り、寝技と全体的なパワーアップと動作の正確性を高めてきた。昨年11月、しなしさとこ(47、フリー)に判定で敗れて通算4敗目を喫したが、大ベテランを相手に健闘したことが自信にもなった。

ローカル局のテレビやラジオ番組に出演するなど、競技以外でも注目度は高い。「応援していただけてうれしい」。その分、結果を出すことにこだわる。「タイトルを取りたい」という目標に加えて、「新潟でDEEP JEWELSの試合を開催してもらえる存在になりたい」という欲も出てきた。そのためにも勝利を積み重ねて行くことを自身に課した。

鈴木はバージョンアップを図ってプロ初勝利を狙っている。打撃が得意な一方、タックルから寝技を仕掛けられる形に苦しみ、デビューから2戦2敗。「寝技に入られる前にタックルを決められないように」と、巻っずレスリングクラブに週1、2回通い始めた。

主宰する本名栄仁監督(48)にタックルが得意な対戦相手の谷山の動画を見せて分析してもらった。それを元にスパーリングをし、研究を重ねた。もともと昨年10月には初の柔術の試合、関東柔術選手権に出場して青帯無差別級で準優勝している。「不安はなくなってきた」と言う。

普段は理学療法士としてクリニックに勤務。自らスポンサーを獲得し、10社以上が集まった。「次はいけるでしょう、と言ってもらえる」。そんな期待はプレッシャーではなく励み。「やってきたことが出せれば」と力を出し切り、初白星をつかむ。