プロボクシングWBO世界ライトフライ級王者の岩田翔吉(29=帝拳)が後輩児童たちの希望の星になる。元同級暫定王者で現在2位のレネ・サンティアゴ(32=プエルトリコ)との初防衛戦(13日、東京・両国国技館)を控えた6日、都内の所属ジムで練習を公開。試合に母校の立教小(東京・豊島区)の児童約130人を招待したことを明かし「子どもたちの希望になれば」と勝利を誓った。
昨年10月に世界王座を獲得した岩田は、今年1月に立教小で初めて講演した。「自分は子どもの頃、怒られてばかりで、みんなと同じようにできなくて不安もあったけど、好きなボクシングに出会って、やり続けたら世界チャンピオンになれた。型にはまらなくても、好きなことやり続けることは、成果が出ても出なくても素晴らしいことだという話をしました」(岩田)。
同じ小学校を卒業した世界王者の体験談を、子どもたちは目を輝かせて聞いていたという。「自分は(小学生時代に)体が小さいことをからかわれて上級生をぶっ飛ばしたこともあった。そんな落ち着きがなくて、出来の悪かった子が、みんなの前で話をさせてもらっていいのかなと思ったりもしたけど、約30分話をしたら、子どもたちがすごく喜んで、とても興味を持ってくれた」という。
そこで講演だけではなく、実際に自分が必死に戦う姿を見せることで熱いメッセージを伝えようと、初防衛戦に立教小の児童約130人の招待を決めた。「自分のように悩んでいる子もたくさんいると聞いた。そんな子の希望になれれば。ボクシングの魅力も見せたいけど、自分の好きなことを続けることがいいことなんだと思ってもらいたい」と岩田は語った。
挑戦者のサンティアゴは元暫定王者で、中南米の選手特有のリズムから繰り出すパンチは一発KOの威力も秘める。世界トップレベルの強敵を迎えるが「楽しみで仕方ない。(KOは)狙っているわけじゃないけど自然とそうなる」。岩田は130人の児童の声援をKO防衛の力に変える。【首藤正徳】

