ボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が、WBC世界バンタム級王者中谷潤人(27=M・T)に向けて1年後の東京ドーム対決を呼びかけた。3月31日、東京ドームホテルで24年ボクシング年間表彰式が行われ、井上は7年連続8度目の最優秀選手賞を受賞。あいさつの際、技能賞とKO賞を受賞した中谷に向けて電撃オファーを出した。中谷からも快諾され、来春対決を約束する握手も交わしてムードを盛り上げた。
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表彰式を締める選手代表あいさつで、井上が東京ドーム対決を切り出した。
「ファンの方、関係者の方から多く声があがる国内ビッグマッチに向け、今年はベストを尽くしたい。そこで中谷君、1年後の東京ドームで日本ボクシングを盛り上げましょう」
会場が驚きの声でどよめきがわき起こる中、後方で着席していた中谷も立ち「ぜひ、やりましょう」と反応。笑顔で握手を交わした。モンスター(井上)VSビッグバン(中谷)の対決ムードは最高潮に達した。
5月4日(日本時間5日)にWBA世界スーパーバンタム級2位ラモン・カルデナス(米国)との防衛戦を控える井上は9月に国内、12月にサウジアラビアで世界戦に臨むことが既定路線だ。早くても3試合を戦った後に実現する中谷戦となるが「こうやって顔を合わせる機会もなかなかなかない。お互いに結果を出し続けられれば実現するであろう戦い」と1年後を見据えた。
29勝(26KO)の4階級制覇王者の井上に対し、30勝(23KO)の中谷は3階級制覇王者。井上は「お互いにベストの試合をして、しっかりとした形で乗り越えることができればきっと日本ボクシング史上、1番盛り上がる試合になると思う」と強調。両者が無敗を続ければ、来春実現する屈指の好カードとなる。
井上は「1年間でドラマを作ることができれば1年後、ものすごい注目を集めることができる。これだけ期待してくれる人がいる。しっかりとストーリーをつくりあげ、東京ドームで戦いたい」と気持ちを高ぶらせた。【藤中栄二】
★井上尚弥と中谷潤人の25年青写真★
〈井上尚弥〉
5月4日(米ラスベガス・T-モバイルアリーナ)=WBAスーパーバンタム級2位ラモン・カルデナス(米国)※発表済み
9月中旬(国内)最有力候補はWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)
12月ごろ(サウジアラビア・リヤド)候補はWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)
〈中谷潤人〉
6月ごろ(国内)IBFバンタム級王者西田凌佑(六島)と統一戦?
11月ごろ(国内)スーパーバンタム級転向初戦?
★主な日本人の注目対決★
◆小林弘-西城正三戦(70年12月)国内初の日本人世界王者同士のノンタイトル戦(10回戦)が実現。WBAスーパーフェザー級王者小林がWBAフェザー級王者西城に判定勝利。
◆辰吉丈一郎-薬師寺保栄戦(94年12月)WBCバンタム級王座の団体内統一戦。正規王者薬師寺が暫定王者辰吉を撃破。戦前の激しい舌戦で緊張感が充満。
◆畑山隆則-坂本博之戦(00年10月)WBAライト級王者畑山が「平成のKOキング」坂本と初防衛戦。ハードな打ち合いで10回KO勝ちでベルト死守。
◆内藤大助-亀田興毅戦(09年11月)亀田がWBCフライ級王者内藤に挑み判定撃破で2階級制覇。平均視聴率43・1%をマーク。
◆井岡一翔-八重樫東戦(12年6月)国内初の日本人王者同士の王座統一戦。WBC王者井岡が判定でWBA王者八重樫を下し、日本人初の統一王者に。

