プロボクシングWBA世界バンタム級4位の増田陸(28=帝拳)が、世界のレジェンドから後継者に指名された。

15日の同級挑戦者決定戦(横浜BUNTAI)で元5階級制覇王者で同級1位のノニト・ドネア(43=フィリピン)に8回TKO勝利を収めた。一夜明けた16日、都内の所属ジムで会見に臨んだ増田は「リングを下りた帰り際にドネア選手と話す機会があった。“世代交代”という言葉とともに“これから勝ち続けてくれ”と言われた。それをしっかり背負って頑張っていきたい」と明かした。フライ級からフェザー級まで軽量級の世界トップ戦線で数々の偉業を成し遂げた名王者からの後継者指名に、増田はしっかりと「約束します」と答えたという。

前日の試合では世界戦28度を誇るドネアを強打でも技術でも圧倒した。7回に強烈な左ストレートでダウンを奪い、8回に左強打を集中させて、相手陣営からタオルが投げ込まれた。「1回から緊張感あふれる内容で、自分も効かされるパンチを浴びた。素晴らしい経験をさせてもらった。勝って本当にうれしくて、次に向けてまた頑張りたいという気持ちでいっぱい」と激闘を振り返った。試合直後からSNSに祝福のメッセージが殺到して「ふつふつとドネア選手に勝ったんだと実感がわいてきた」。レジェンド撃破のインパクトは想像以上に大きかった。

この勝利で23年8月の日本王座戦で惜敗しているWBA同級王者の堤聖也(30=角海老宝石)への挑戦権を手にした。試合をリングサイドで観戦した堤が「よくここまで上がってきた」とコメントしたことを伝え聞くと「山頂が目の前に見えているのでサミットアタック(登山の最後の登頂)をやりたい。世界挑戦をしっかりクリアしてベルトを自分のものにしたい」。高い壁を越えた増田の顔が、自信に満ちていた。【首藤正徳】