総合格闘技の新団体「戦極」(東京・代々木第1体育館)が5日、いよいよ旗揚げ戦だ。4日、都内での前日会見では、藤田和之(37=藤田事務所)が対戦相手のピーター・グラハム(32=オーストラリア)と大乱闘。出場選手のボルテージも最高潮に達した。

 藤田は会見でグラハムから「明日(5日)でキャリアを終わりにしてやる。逃げるなら逃げてもいいんだぜ」と挑発されたことにブチ切れ。ソフトモヒカンの髪形をしたグラハムに「このトサカ野郎、ボコボコにしてやるからな!!」と言い放つと、立ち上がって両手でひと突き。もみ合ったところに吉田秀彦が割って入ったが、怒り心頭の藤田はそのまま退席した。

 伏線は昨年末の「Dynamite!!」。水面下で藤田とグラハムの対戦が検討されたが、条件面で藤田側と折り合わなかったために実現しなかった。これに対してグラハムは「逃げやがった!」と一方的に「敵前逃亡」呼ばわりしたのだ。

 会場に残ったグラハムも興奮冷めやらない。「髪形が気に入らないのなら残念」と話した上で、ハンチング帽をかぶってきた藤田に「あの帽子の方がよっぽど気に入らねえ。それに何だ、あの老人が着るようなジャケットは」とまくし立てた。両者の因縁はどんな決着を見るのか。運命のゴングは今日、鳴らされる。