WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(33=ワタナベ)が作詞家デビューすることが22日、明らかになった。来月5日、内山の公認サポーターソングとして発売されるシンガー岡本隆根(たかね)の「HIT

 MAN!」を岡本と共作で作詞し、コーラスにも参加した。CD発売の翌6日に開催される7度目の防衛戦(東京・大田区総合体育館)の会場でも同曲が流れる予定で、V7戦のムードを盛り上げそうだ。

 V7戦に向け、内山が自らを奮い立たせる曲作りに参加した。公認サポーターソングを作詞・作曲し、歌うことが決まったシンガー・ソングライターの岡本とは、以前から友人関係にあった。ボクサーの気持ちをぶつけ、共作という形で歌詞が完成。詞には「拳闘

 孤独な勝負」「ただただ

 たどり着いた頂上」「まだまだ満ち足りない渇望」など、ボクシングの世界王者ならではの言葉がちりばめられた。

 初期段階から携わってきた大事な曲だけに、内山はレコーディングでも何らかの形で参加することを考えたという。友人らとカラオケでリフレッシュするなど、歌うことも好きだったため、「美声」を披露することも決断。コーラスでの「CDデビュー」になる。

 「HIT

 MAN!」のCD発売は7度目の防衛戦の前日、5月5日に決まった。入場曲はこれまで通りに「It’s

 A

 Fight」になるが、サポーターソングは内山の歌声も入った公認の1曲。関係者によれば、V7防衛成功後の退場シーン、また興行の休憩タイムなどで曲を流す方向になっているという。

 内山は「友人であり、大好きなロックシンガー。岡本隆根の魂を感じてほしい」と話す一方、ハイデル・パーラ(30=ベネズエラ)との防衛戦に向け、スパーリングを続けている。週明けにスパーリングを打ち上げ、最終調整に入る見通し。無敗挑戦者の撃破、そして日本人の現役王者として最多となる7度目の防衛成功へ-。作詞家デビューは、大きな刺激となるに違いない。

 ◆日本人の現役世界王者による主な音楽デビュー

 72年に世界スーパーウエルター級王者の輪島功一が「炎の男」でレコードデビュー。テレビで生中継された防衛戦後、リング上で同曲を歌った。WBC世界ライト級王者のガッツ石松は、74年に「石松おとこ節」を発売。日本人の世界王者では最多となる13度の防衛記録を持つWBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高は79年に「拳」でレコードデビューを飾った。またWBC世界フライ級王者の内藤大助は09年、劇場版アニメ「ケロロ軍曹」のオープニング曲「ケロロ・ジャポ~ン」を女優加藤夏希とのデュエットでCDデビューしていた。