大相撲の東横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が春場所(11日初日・エディオンアリーナ大阪)を休場することが8日、決まった。師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「左胸がなかなか完治できていない」と説明した。二所ノ関一門の連合稽古を欠席するなど、調整の遅れが懸念されていた。

 横綱の6場所連続休場は2003年秋場所まで休んだ武蔵丸以来。年6場所制となった1958年以降、最長は貴乃花の7場所連続。稀勢の里は次に出場する場所で進退を懸けることを明言している。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で、西十両12枚目の貴ノ岩(28=貴乃花)の春場所の出場可否について、師匠の貴乃花親方(元横綱)は8日、「ノーコメント。何もお答えできない」と話し、明言しなかった。師匠は取組編成会議前日の8日に判断するとしていた。

 貴ノ岩は昨年10月下旬、秋巡業中の鳥取市内での酒席で頭部などに暴行を受けた。昨年11月の九州場所と、今年1月の初場所を全休。2月下旬に稽古を再開した。

 初場所で初優勝した西関脇栃ノ心(30=春日野)は出場を明言。6日に左脚を痛めていた。

 左足親指に不安を抱えている西横綱白鵬(32=宮城野)の師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)と、右手薬指などを痛めている東横綱鶴竜関(32=井筒)の師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)はともに出場の可否について9日朝に結論を出すとした。