2場所連続優勝を目指す照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、東前頭筆頭で勝ち越しを決めて三役復帰を濃厚にした。

妙義龍からまわしを奪えなかったが、抱え込んで土俵際まで攻めると、最後は回り込んで逃れる相手に右を差して寄り切った。前日10日目は隆の勝に完敗して3敗目を喫したものの、引きずらずに完勝を収めた。

照ノ富士は取組後のリモート取材で「とりあえず(三役に)上がれると思うので良かった」と胸をなで下ろした。上位の成績次第だが、小結遠藤はすでに負け越しが決まっており、関脇大栄翔と小結隠岐の海は黒星先行。来場所は3年ぶりに三役の地位へと返り咲く見通しだ。

賜杯争いでは大関貴景勝ら2敗の4人を1差で追いかける。史上初の平幕での2場所連続優勝に向けて、まだまだ可能性を残す大関経験者は「まだ終わってないので残り頑張りたい」と気合を入れた。