大相撲春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)を、3度目のかど番で迎える大関貴景勝(24=常盤山)が5日、朝稽古後に報道陣の電話取材に応じ、近況を語った。

この日の稽古は、幕下以下の若い衆相手に相撲を取った。1日の番付発表後から土俵に入って相撲を取る稽古を始め、6日以降に部屋の関脇隆の勝、十両貴源治、貴健斗といった関取衆相手の稽古を再開するという。

綱とり場所だった1月の初場所は一転、左足首を痛め10日目から休場。「確認しながらやる部分も必要だと思うし、怖がってもしょうがない。しっかり動きを確認しながら、どんどん稽古できたら。あとは悪化させないで、さらに良くしていくこと」と前向きに話し、春場所出場には「それはもう全然(問題)ない。大丈夫です。もちろん出ます。万全な状態で出ることが大事なんで、よく考えながら稽古して初日に、いい状態で臨めたらと思っている」と、問題なしを強調した。

体重は前回測定時から17キロ減の166キロに。それも「鍛え方を少し変えたら体重が少し落ちた感じ。しっかり食べている」と話した。一部で体重過多を指摘する声もあったが、減量を意識したわけでも、食事量を抑えたわけでもなく、自然と落ちたという。動きも問題なく、春場所では「しっかり自分のいい形をもう1回考えて、自分の相撲を取り切れたら」と話した。

兵庫県出身の貴景勝にとって、通年の春場所は大阪開催で“準ご当所”だった。「大阪場所がないのは残念ですけど、こういう(コロナ禍の)時なので、いろんな人に元気を出してもらえるような相撲を一生懸命、取っていきたい」と健闘を誓った。