幕内経験者で右膝の大けがから1年4カ月ぶりに復帰した西序二段55枚目友風(26=尾車)が、4番相撲で西序二段48枚目熱海富士(18=伊勢ケ浜)に敗れ、今場所初黒星を喫した。

立ち合いで右四つ、左上手に組まれると、腰の重い相手を寄り立てることができない。相手十分の体勢から、寄り倒されて3勝1敗となった。

相手の熱海富士は高校相撲の強豪校、静岡・飛龍高出身で活躍したホープ。昨年11月場所で初土俵を踏み、1月の初場所では序ノ口優勝を果たしていた。

取組を振り返り「相手の得意な形になった。良くない。(熱海富士は)強いですね」と敗戦を受け止めた。右膝の不安もあり、残すことができず「残れないので。もともと」と言葉は少なかった。

友風は自己最高位だった西前頭3枚目の19年九州場所2日目の取組で、土俵下に落ちた際に右膝を負傷。歩くことも困難とみられた大けがだったが、4度の手術を乗り越えて復帰した。

復帰場所も残り3番。「気持ちを切り替えていきたい」と前を向いた。