大相撲春場所(13日初日、エディオンアリーナ大阪)を新小結で迎える豊昇龍(22=立浪)が9日、報道陣の電話取材に応じ、場所に向けての意気込みや近況を明かした。

この日は大阪市内の部屋で、関取衆や若い衆を相手に約25番相撲を取って調整した。場所を目前に控え「自分がやりたい数をやって、体の様子を見ながら稽古しています」。兄弟子で西前頭3枚目の明生を番付で上回り、今場所から部屋頭。「そういうの(部屋頭の意識)はあまり気にしていない。いつも通りにいますよ」と話した。

先場所は自己最多の11勝。初優勝の期待も膨らむ中で「もちろん優勝したいってのはありますね」と意欲を示す。さらなる成長に向けて、横綱千代の富士ら過去の名力士の動画を見て、技を研究中。「見てるだけで勉強になります」と声を弾ませた。

前日8日には、叔父で元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏に電話をかけて、激励の言葉をもらった。「『頑張ってくれ』と言われた。『上位の人たちと全員対戦したので、どんな人がどんな相撲を取るか分かってるでしょ。あとは君次第だよ』と言われましたね。優しかったですね」。期待に応えたい気持ちは、もちろん強い。

注目を集める新三役の場所。「三役で2桁勝てば上の番付(大関)が近づくのは本当だけど、自分はとりあえず勝ち越し目指していきたいと思います」と、地に足をつけた。