大相撲の大関正代（30＝時津風）の大関昇進披露祝賀会が23日、都内のホテルで行われた。日本相撲協会の八角理事長（元横綱北勝海）や時津風部屋後援会関係者など、約400人が出席。主役の正代は、祝賀会冒頭のあいさつで登壇した八角理事長から、叱咤（しった）激励された。

八角理事長はまず「大関という地位は、江戸時代の大相撲の初期から存在する地位であり、明治中期まで力士の最高位でした。大関にはそういう歴史がある地位についた喜びと誇りを感じながら、同時にその責任感、緊張感も忘れずにいて欲しいと思っています」と大関の地位の重さを説明した。

その上で「しかし、正直、今の正代がその境地に達しているとは思いません。もっと自分自身を追い込み、厳しく稽古をし、一生懸命土俵を務め、大関の地位の責任と緊張感、誇りを実感して欲しいと願っております」と厳しい言葉を並べた。

正代は20年9月の秋場所で初優勝し大関に昇進した。しかし、その後の2年間は優勝争いに絡むことができていない。

9月の秋場所は負け越し。九州場所（11月13日初日、福岡国際センター）には自身5度目のかど番で臨むことになっている。それだけに八角理事長からは祝賀会とはいえ、厳しい言葉が贈られることになった。