日大で21年度の学生横綱、西幕下3枚目の川副(23=宮城野)が、4連勝で勝ち越しを決めた。

十両の栃武蔵と対戦。立ち合いから押し込まれたが、土俵際でしっかり残し、体幹の強さを生かしてのけぞりながらの肩すかしを決めた。昨年秋場所の幕下15枚目格付け出しデビューから4場所連続の勝ち越しを自身初の“無傷”で決めた。「自分が一番驚いてます。何か気持ちいいですね」と表情を崩した。

初めての十両の土俵だった。「前日に炎鵬関から土俵周りのことは聞いていたんですけど、(土俵)下のことは聞いてなくて…」。水をつける所作が分からず、「審判の方に『水、水』と言われて。全然、分かりませんでした」と苦笑いだった。

これで来場所新十両昇進の“権利”は得た。だが、弟弟子の落合が先に昇進した中で、志は高い。「場所前にも言ったんですけど優勝を狙ってるんで。あと3番、全然気は抜けられないですね」。全勝で堂々の昇進を決める。