新関脇の若元春(29=荒汐)が、対戦成績で1勝4敗と苦手にしていた小結琴ノ若(25=佐渡ケ嶽)を力相撲でねじ伏せ、初日から土つかずの4連勝とした。

胸で当たる立ち合いから得意の左をねじ込み、右はおっつけながら上手を引いた。やや肩越しの高い位置だったが、休まず寄り立て土俵際まで詰め、最後は強烈に押し出した。

報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も、報道陣の問いかけの前に「いいですね、若元春の相撲。力強い」と声のトーンを上げた。さらに「絶対に左(四つ)になるんだという意識が強い」と続けた。その後の攻めにも「右をおっつけながら上手を取る攻めが速い。絞り上げた」と迷いのない相撲を評価した。

先場所も小結で11勝を挙げており、今場所は2ケタ勝利で大関昇進への足固めにしたいところ。協会トップも好印象のようで「ここ数場所で自信をつけて、今場所は内容もいい。ただ勝っているのではなく、力強く勝っている。内容がいい」と称賛の言葉を並べた。