西幕下2枚目でウクライナ出身の獅司(26=雷)が、3連勝で勝ち越しに王手をかけた。
東十両13枚目の藤青雲に、右かち上げの立ち合いから押し込み、タイミング良くはたき込んで無敗を守った。ウクライナ人として初の関取となる可能性が出てくるまでは、あと1勝と迫った。初土俵は20年春場所。まだ日本語はたどたどしいが「緊張しました。優勝したい」と、残り4番、全勝で来場所の新十両昇進を目指していく。
自己最高位で、十両土俵に立つのは初めてだった。初めて結った大銀杏(おおいちょう)に「うれしい。カッコイイです」と喜んだ。取組後は報道陣に「大丈夫? 似合ってますか?」と、確認しながら笑顔を見せていた。
戦火のウクライナに残る両親、祖母には、自身の取組の動画を送っているという。「パパ、ママには電話しています。『頑張って』と言われています」と、母国からの応援を励みにしている。2歳下の弟ユーラさんは、雷部屋と同じ埼玉県内におり「(部屋から)1時間のところ」だという。報道陣に「日本には何年?」と問われると「獅司5年、弟1年」と、身ぶり手ぶりを交えながら、一人称は「獅司」で、一生懸命、日本語で答えていた。
「日本の料理は大好き。15キロ太った」と、今年に入ってから、特に体が大きくなったという。現在は193センチ、175キロの立派な体格。苦手だった白米は「卵とふりかけ」があれば、たくさん食べられるようになった。「すしOK。刺し身大丈夫。マグロ、エビ、好き!」。終始笑顔を振りまきながら、取材に応じていた。

