大阪府寝屋川市出身の東前頭筆頭宇良(31=木瀬)が、ご当所の館内を沸かせる“銀星”を挙げた。もろ手突きの大関豊昇龍に組みつき、右をのぞかせながら回り込み、最後は肩透かし。大関が土俵に転がる姿に、地元大阪のファンは掲げたタオルを揺らし、割れんばかりの大歓声を呼んだ。

新三役だった先場所は6勝9敗と負け越したが、番付は東前頭筆頭に踏みとどまった。今場所で勝ち越せば、再び小結、大勝ちすれば新関脇の可能性がある中、好スタートを切った。

取組後、相撲内容の振り返りを求められたが「覚えていないです。一生懸命頑張りました」と、無我夢中だった様子だった。館内で宇良を応援するタオルが揺れた景色は「ちょっと見えなかったです、すみません」と答え、歓声が聞こえているか問われると「なんとなく」と、浮かれた様子はない。「1番1番、お客さんに喜んでもらえるように頑張りたいです」と、2日目以降を見据えていた。

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