新横綱豊昇龍(25=立浪)が、最高位力士としていよいよ本場所の土俵に上がる。春場所(エディオンアリーナ大阪)初日を翌日に控えた8日、大阪市内の立浪部屋で最終調整した。稀勢の里、照ノ富士と直近の2横綱はいずれも新横綱の場所で優勝を飾った。3代連続新横綱優勝へ向けて、まずは初日に集中する。95年初場所初日に敗れた貴乃花を最後に、新横綱は8代連続で初日白星スタートを飾っている。吉兆データも力に変えて、横綱としての第1歩を踏み出す。

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稽古用の白まわしではなく、本場所用となる濃紺の締め込みで最終調整を終えた。豊昇龍は、横綱デビュー場所を目前に控えて「わくわくしているけれど、怖いのは怖い。やるしかない」。先場所までとの心境の変化については「そりゃ違うでしょう」ときっぱり。最高位力士としての自覚を口にした。

稀勢の里、照ノ富士と直近2人の横綱は、ともにデビュー場所で優勝を果たした。3代連続となる新横綱優勝への期待がかかるが、豊昇龍自身はマイペースを貫く。「いつも優勝のことを考えたことはない。自分は1日一番というタイプ。しっかり集中すれば結果はついてくる」。目の前の相撲に全力を注ぐ。

師匠の立浪親方(元小結旭豊)も「横綱だからと肩に力を入れないほうがいい」と助言。決して体格が大きいわけではないだけに、「正攻法の相撲にこだわる必要はないと伝えている。受けて立つのではなく、先手必勝が大事」と説いた。

滑り出しが肝心となる中で、吉兆データがある。95年初場所初日に敗れた貴乃花を最後に、その後は8人の新横綱全員が初日白星発進を飾っている。約30年近くにわたって、新横綱は白星とともに、その第1歩を踏み出してきた。豊昇龍が初日に対戦するのは、直近2連敗中の小結阿炎だが「番付は変わったけれど、やる相手は変わらない」。あくまで自然体で初日に臨む。【奥岡幹浩】