大関安青錦(21=安治川)が、6日目からの連敗を「3」で止め、4勝5敗とした。立ち合いは頭で当たり、上手を狙った右でつかんだのは、さがりだったが、それを引きつけながら下からおっつけると、関脇高安は上体を起こした。自らは低い姿勢を維持したまま付いて出て、最後は押し出した。取組後は「今日は自分らしい相撲を取れた」と、落ち着いた口調で話した。

綱とりの重圧の中、3敗目を喫した6日目、4敗目を喫した7日目は、2日連続で取材に応じなかった。綱とりを来場所に継続できる可能性も、事実上消えた形の前日8日目に、ようやく口を開いた。ただ、自己ワーストに並ぶ3連敗後とあって、喜びを口にすることはできなかった。この日は「この3連敗中は、良さが出ていなかった。勝ち負けよりも、しっかり自分らしさを出すことが大事。3連敗したことはあったけど(今回は)少し気にしすぎたところがあった。今日勝てた、とかじゃなくて、普通に(いつも)勝ちたいので、まあ、よかったです。(3連敗は)終わったことなので、明日からも頑張りたい」と、やや明るい表情で語った。

支度部屋から引き揚げる際には、見送ったわずかな報道陣に「ありがとうございました。お疲れさまでした」と、笑顔を見せていた。これ以上、失うものがなくなった安青錦から硬さが消えた。吹っ切れた安青錦が、本来の強さを見せそうな予感は十分。優勝を争う1、2敗勢にとっては、やっかいな相手が復活した格好になりそうだ。

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