[ 2014年6月22日20時48分 ]

 サッカーのW杯ブラジル大会G組2戦目で、米国ーポルトガル戦が22日(日本時間23日午前7時)、マナウスで行われる。

 クリンスマン監督率いる米国は初戦でガーナに逆転勝ちし、白星スタートを切った。試合開始から29秒、FWデンプシーのゴールで先制した米国は、1点リードで迎えた後半に同点とされるも、試合終了間際にDFブルックスのゴールで逆転に成功。前回大会8強のガーナに競り勝ち、第2戦を迎える。ここで勝利できれば最終戦を前に決勝トーナメント進出を決めることができるだけに、是が非でも勝ち点3を手にしたい。

 一方、ポルトガルは、初戦のドイツ戦で0-4と惨敗。勝ち点を落としただけではなく、得失点の面でも大きなビハインドを背負った。ドイツに力の差を見せつけられた試合で、DFペペがレッドカードで退場処分、DFコエントランが負傷交代しており、チームはまさに満身創いだ。米国戦で敗れれば、最終のガーナ戦を待たずして1次リーグ敗退が決まる。引き分けでも決勝トーナメント進出は、厳しい状況に変わりはなく、ポルトガルは白星をつかみ取らなければならない。

 ◆対戦成績は五分

 両者の対戦は過去に5度あり、2勝1分2敗と五分だ。W杯における対戦は2002年日韓大会の1次リーグ初戦のみ。同試合では米国がマクブライドなどのゴールにより、3-2で勝利した。

 ◆米国代表◆【4-4-2】

 ▽予想スタメン

 GK

 ハワード

 DF

 ジョンソン、キャメロン、ビーズラー、ビーズリー

 MF

 ベドヤ、ブラッドリー、ベッカーマン、ジョーンズ

 FW

 デンプシー、ヨハンソン

 負傷者

 FWアルティドア(太もも裏痛)

 

 出場停止者

 なし

 ▽出場停止者はいない。だが、ガーナ戦で1トップを務めていたアルティドアが、その試合で太もも裏を痛めた。そのため、今回のポルトガル戦は欠場する見込みだ。代役には、ガーナ戦で途中出場したヨハンソンが起用されるだろう。また、初戦で鼻骨を骨折したデンプシーは出場可能だと伝えられている。

 ◆ポルトガル代表◆【4-1-2-3】

 ▽予想スタメン

 GK

 ルイパトリシオ

 DF

 ペレイラ、アルベス、コスタ、A・アルメイダ

 MF

 モウティーニョ、ベロゾ、メイレレス

 FW

 ナニ、ポスティガ、ロナルド

 負傷者

 DFコエントラン(太もも裏痛)、FW

 H・アルメイダ(太もも裏痛)

 出場停止者

 DFペペ

 ▽米国戦は出場停止のペペに加え、すでに帰国したコエントランの欠場が確定している。また、アルベスも21日に行われた全体練習に参加しておらず、米国戦への出場が不透明な状況だ。さらにロナルドにおいても、痛めている左ヒザのアイシングをして18日の練習を途中で切り上げていることから、万全の状態ではない。

 ★注目選手

 ◆MFクリント・デンプシー(米国)

 

 ▽初戦のガーナ戦で先制ゴールをマークし、その後に鼻骨骨折を負いながらもフル出場を果たしたデンプシーに注目する。同試合では、開始早々に迎えたファーストチャンスをモノにするなど、エースとしての役割を全う。今節は、初戦を落としたポルトガルが前がかりに出てくることが予想される。さらに、ポルトガルは、出場停止や負傷で主力を欠く最終ラインに不安を抱えている。そのため、デンプシーのプレーエリアに、よりスペースが生まれる可能性が高い。デンプシーとしては、プレミアリーグで鍛え上げられた得点力を発揮し、ポルトガルに引導を渡したい。

 ◆FWクリスティアノ・ロナルド(ポルトガル)

 

 ポルトガルの窮地を救えるのは、やはりこの男しかいない。ドイツ戦のプレーぶりはトップフォームから程遠い内容。それでも、シュート数ではチームの総本数14のうち7本を記録しており、今節も攻撃面におけるロナルドにかかる期待は大きい。1次リーグ突破の可能性は残されているだけに、ゴールという結果でチームの救世主となることができるか。【超ワールドサッカー】