[ 2014年6月30日23時5分 ]

 W杯ブラジル大会決勝トーナメント1回戦、ドイツ-アルジェリア戦が30日(日本時間7月1日午前1時)に行われる。7大会連続首位通過したドイツと、史上初の決勝トーナメントに臨むアルジェリアの対戦となる。

 ポルトガル、ガーナ、米国と難敵のそろったG組を2勝1分けと無敗で乗り切ったドイツ。引き分けでも首位通過の決まる1次リーグ最終戦(米国戦)では、FWゲッツェを温存しながら攻勢をかけ続け、今大会絶好調のFWミュラーの決勝ゴールで勝利を収めた。

 負傷者を抱えたなか、ミュラーを1トップで起用するレーウ監督の策が奏功しており、ここまでは優勝候補にふさわしい順調な戦いぶりを見せている。

 一方、アルジェリアはベルギー、韓国、ロシアと実力拮抗のH組を1勝1分け1敗の2位で通過。引き分け以上で勝ち抜け濃厚だった1次リーグ最終戦(ロシア)では、開始6分に失点したものの、後半15分にCKからエースFWスリマニがゴールを挙げ、1-1で引き分けた。2列目の選手たちの技術の高さと、前線からの激しいプレスを強みとするアルジェリアだが、優勝候補ドイツ相手にも真価を発揮することはできるだろうか。

 両国の対戦はこれまでに2度ある。ただ、いずれも西ドイツ時代のことで、近年の対戦はない。64年、82年のW杯で対戦し、アルジェリアの2勝という戦績だ。

 ◆ドイツ代表◆【4-3-2-1】

 予想スタメン

 GK

 ノイアー

 DF

 ボアテング、メルテザッカー、フンメルス、ヘベデス

 MF

 ケディラ、ラーム、クロース

 MF

 エジル、ゲッツェ

 FW

 ミュラー

 負傷者

 MFポドルスキ(太もも裏)

 出場停止者

 なし

 米国戦で太もも裏を痛めたポドルスキが欠場する。一方、ヒザに違和感のあるボアテングはプレーできる見込みだ。そのため、1次リーグで戦ったポルトガル、ガーナ戦と同じスタメンで挑むことになるだろう。

 ◆アルジェリア代表◆【4-2-3-1】

 予想スタメン

 GK

 エムボリ

 DF

 マンディ、ベルカレム、ハリシェ、メスバハ

 MF

 メジャニ、ベンタレブ

 MF

 フェグリ、ブラヒミ、ジャブ

 FW

 スリマニ

 負傷者

 なし

 出場停止者

 なし

 出場停止者、負傷者いずれもいない。韓国戦、ロシア戦のメンバーが軸となるだろう。センターバックにベルカレムではなくブゲラが起用される可能性がある。

 ★注目選手

 ◆トーマス・ミュラー(ドイツ)

 今大会のドイツをけん引するミュラーに注目。1次リーグの3試合で4ゴール1アシストの大活躍を見せているBミュンヘンのMFは、本職の右サイドではなく1トップの位置でプレー。巧みなオフ・ザ・ボールの動き出しやポジショニングの良さを発揮してゴールを重ね、コンディション不良に悩むクローゼの穴を感じさせていない。アルジェリアのセンターバックはフィジカルに優れ、前への守備に強さを見せる一方、背後のケアに難を抱える。ミュラーの持ち味が生き易い相手となるだけに、1次リーグでの活躍が引き続き期待できる。

 ◆イスラム・スリマニ(アルジェリア)

 アルジェリアの強みである2列目のフェグリ、ブラヒミ、ジャブの3選手を生かす1トップのスリマニに注目だ。スポルティングのFWは、フィジカルに優れる上に足元の技術も巧みなため、懐の深いボールキープが可能。そのスリマニが前線で基準点となるからこそ、2列目のテクニシャンたちが前を向いた状態でパスをもらうことが可能となり、アタッキングサードで仕掛けることができる。ドイツのセンターバックを務めるメルテザッカーとフンメルスは屈強なフィジカルを擁しているだけに、彼らを相手に持ち味を発揮できるかがポイントとなる。【超ワールドサッカー】