[ 2014年7月2日9時22分

 紙面から ]アルジェリアGKライス・エムボリ(右奥)(撮影・PNP)<W杯:ドイツ2-1アルジェリア>◇決勝トーナメント1回戦◇6月30日◇ポルトアレグレ

 アルジェリアが、32年ぶりの「金星」を逃した。ドイツに攻め込まれたが、GKライス・エムボリ(28=CSKAソフィア)が好セーブを連発。相手DFの背後を鋭いカウンターで突き、チャンスをつくった。延長に入ってから2点をリードされたが、同後半ロスタイムにはFWジャブの反撃ゴールで意地をみせた。主将のDFマジド・ブゲラ(31=ラフウィヤ)は「あと少しで勝てた。気持ちを込めてプレーできた」と、精いっぱい戦った満足感を口にした。

 W杯初出場の82年スペイン大会、初戦で当たったのが西ドイツだった。2-1で歴史的勝利を挙げたが1次リーグ突破は逃した。同リーグ最終戦で西ドイツとオーストリアが、ともに突破できるように「無気力試合」をしたためだ。2勝しながらアフリカ勢初の1次リーグ突破を逃したアルジェリアは今でもドイツに恨みがある。ハリルホジッチ監督も「選手たちはリベンジするはず」と期待していたが、対ドイツ2連勝はならなかった。

 もっとも、初めて決勝トーナメントに進んでアルジェリアサッカーの評価は上がった。JFL(現J3)FC琉球でプレーしたエムボリはマン・オブ・ザ・マッチに選ばれ「負けたのは悔しいが、我々は歴史をつくった」と胸を張った。