市川猿之助容疑者の逮捕で揺れる澤瀉屋(おもだかや)にとって、明るい話題が発表されました。16日にスタートとするTBS系日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」に市川猿弥(55)市川笑三郎(53)が出演するというものです。

「半沢直樹」シリーズや「陸王」などを手がけた福澤克雄氏の企画・演出で、堺雅人、阿部寛、二階堂ふみが出演します。ただ、そのストーリーやそれぞれの役柄などは放送まで明らかにされていないため、猿弥や笑三郎がどんな役を演じるかは不明ですが、予告編のワンショットを見ただけでも何か期待できそうです。2人とも、歌舞伎座で上演中の「菊宴月白浪」に出演していますが、猿弥は三枚目から敵役まで芸域が幅広く、達者な演技力と愛嬌(あいきょう)のある存在感で人気です。笑三郎も古典からスーパー歌舞伎まで重要な役柄を演じ、立ち役もこなす実力派の女形です。

この日曜劇場はもともと澤瀉屋一門と深い縁があります。「半沢直樹」では中車が香川照之として出演。堺ふんする半沢と敵対する大和田常務を演じて、土下座シーンなどで話題を呼びました。猿之助容疑者も大和田常務の部下の伊佐山部長役で出演していました。「陸王」には右近時代は澤瀉屋一門だった市川右團次(59)も出演しています。今回の「VIVANT」に坂東彌十郎(67)も出演しますが、若い頃は3代目猿之助(猿翁)のもとでスーパー歌舞伎などに出演し薫陶を受けていました。また、澤瀉屋以外でも「半沢直樹」には片岡愛之助や尾上松也も出演し、オネエ口調の黒崎を演じた愛之助はテレビでもブレイークするきっかけとなりました。

猿弥のドラマ出演は2度目、笑三郎は初めてですが、放送が始まると、「この人は誰?」と注目を浴びていくような予感がします。2人は8月の歌舞伎座第三部「新・水滸伝」にも出演しますが、舞台とはひと味違うドラマでの活躍ぶりも楽しみにしたいと思います。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)