東京・新宿の新大久保エリア周辺では最近、「飲食、座り込みはご遠慮ください!」とか「飲食禁止」などという、歩道や路上での飲食行為の禁止を警告する張り紙があちこちに掲示されている。

週末、この張り紙の前で多数の若者が歩道上に立ちどまって当たり前のようにハットグを食べているシーンを目撃
週末、この張り紙の前で多数の若者が歩道上に立ちどまって当たり前のようにハットグを食べているシーンを目撃

多くの警告掲示にはホットドッグのような食べものの絵や写真が一緒に載っているが、これは昨年ごろからコリアンタウン・新大久保エリア周辺で大人気となっている韓国式ホットドッグ「ハットグ」を意味していると思われる。

付近にかなりの枚数の「飲食禁止」警告張り紙があり、深刻な事態がうかがえた
付近にかなりの枚数の「飲食禁止」警告張り紙があり、深刻な事態がうかがえた

ハットグは、アメリカのホットドッグとは違い、チーズをふんだんに使った独特の味で人気ということもあるが、食べる際にチーズがのびたり、外見そのものにインパクトがあることなどから「インスタ映え」する食べものという要素も加わり、若者らを中心に大ブレーク。

一方で、新大久保のメインストリート「大久保通り」などで、一部の人が、食べた後の串や容器などをポイ捨てして発生する「ゴミ問題」や、グループで固まったり、立ち止まったりして、インスタなどSNS用写真を撮りつつハットグを食べる人たちで、歩道の“大渋滞”が週末などに発生。付近住民らが困惑しているという問題が起きており、これらの張り紙は、それに対する地元関係者らの強い警告と推察される。

近くに「ハットグ」店がある寺院の前には「参道を汚損するのはやめて下さい」との掲示も
近くに「ハットグ」店がある寺院の前には「参道を汚損するのはやめて下さい」との掲示も

もちろん、マナーを守ってハットグを食べている人も多いであろうし、大久保通り周辺に増えている「ハットグ専門店」ではゴミ箱を設置したり、環境維持対策に乗り出している。ただ、この週末も大久保通りを何度か通ったところ、ハットグを路上で食べる若い女性らで歩道は通勤ラッシュ時のホーム並みの大混雑。

大久保通りは片側1車線の計2車線で、もともと道幅が決して広くないため、非常に多い違法路上駐車車両の存在も長年の問題になっているが、今度は人も増えすぎて歩道が“パンク”状態で、一部では車道にまであふれる状況だった。

10月12日付の当日誌では大久保エリアで、いくつもの「タピオカドリンク」専門店に大行列ができている話を書いたが、とにかく最近の新大久保、大久保周辺は日や時間帯によるが、すごいことになっている。

「ハットグブーム」「タピオカドリンクブーム」はいつまで続くのか、気になるところだ。…と、ここまで書いてきて、肝心のハットグの写真を撮り忘れていたことに気づいた。

【文化社会部・Hデスク】