感謝の思いを1冊に詰めた。日向坂46影山優佳(22)が、初写真集「知らないことだらけ」を今日9日に発売する。4月発売のグループ9枚目シングル「One choice」の活動をもって卒業を発表しており、約7年間の活動の締めくくりにもなる作品。“らしさ”を凝縮したという撮影の思い出と、旅立ちを迎える今の心境を語った。【松尾幸之介】

ファースト写真集「知らないことだらけ」を出版し本紙インタビューで心境を語った日向坂46影山優佳(撮影・たえ見朱実)
ファースト写真集「知らないことだらけ」を出版し本紙インタビューで心境を語った日向坂46影山優佳(撮影・たえ見朱実)

写真集のコンセプトは「学び」。自分の“幅”を見せ「読むこと自体に意味があるようにしたい」と影山が希望した。「どんな方が見ても『いろんな一面があるんだな』と思ってもらえて、新鮮な新しい存在感を見せられるようにということをお願いしました」。

発売の知らせには驚きも大きかった。1度目の打ち合わせはわずか15分しか持たず。思わぬ吉報に、想像が追いついていなかった。

「『どんな場所やメークさんがいいですか?』とか聞かれたんですけど、1回持ち帰らせてくださいと言って。撮影でも(ポーズなど)『すみません、よくわかりません』ってSiriみたいに言っていたり。ランジェリー撮影の時は(周囲に)『これで動かないで!』みたいに言われながら撮っていて、シュールでした(笑い)」

東京、長野、沖縄で撮影。ギリシャ神話や星が好きで希望して向かった天文台、スタッフ含め意見の一致したサッカー場などを訪れた。旅館の風呂場で撮影したセクシーショットは「入れた方がいいらしいです(笑い)」と振り返った。

水着やランジェリー姿での撮影は初挑戦。事前のフィッティング写真を確認し「絞るか健康的になるか迷って、健康的になる方を選びました」。もともと筋肉質で体脂肪率は低め。アイドルとして体重を上げることの恐怖心は大きかったが「特別な機会ですし、安心して見てもらえるように」と肉など食事量を意識的に増やした。「気付いたらちゃんと増えていて。今は余韻で幸せ太りみたいになってます」と笑った。

ファースト写真集「知らないことだらけ」を出版した日向坂46影山優佳(撮影・たえ見朱実)
ファースト写真集「知らないことだらけ」を出版した日向坂46影山優佳(撮影・たえ見朱実)

写真集を置き土産のひとつに、卒業を迎える。メンバーと1対1で食事に行く機会も自然と増えたという。

「みんな『応援したい』より『寂しい』って言ってくれます。これが(卒業前)最後と気付いても、意識すると私も涙腺が弱いのでちゃんと言わないようにしたり。みんなには私以上に幸せになってほしいと思っていますし、今後も日向坂46の活動が充実していくように応援しています」

中学生の時に一期生として加入し、学業での一時活動休止、けやき坂46(ひらがなけやき)から日向坂46への改名、個人ではサッカー関連仕事でのブレークなど「一瞬一瞬が人生を変えるような出来事の連続でした」と語る。今後の芸能活動においても、変わらずあるのは「私が何かをすることで誰かが明るく生きようと思っていただけるきっかけになれるようになりたい」という思いだ。

「写真集も、初期のファンの方から最近興味を持ってくださった方まで幅広く楽しんでいただけるように。人生を変えるような出来事に導いてくれたみなさんへの恩返しの気持ちも込めていますし、1枚1枚に込めた私の思いを想起しながら見てもらえたらいいなと思っています。私らしい謎解き要素も入っていて、そこにもチャレンジしてくださったらうれしいです」

知らないことを丁寧に吸収しながら、新たな1歩も力強く踏み出していく。

◆影山優佳(かげやま・ゆうか)2001年(平13)5月8日、東京都生まれ。16年5月加入の一期生。愛称「影ちゃん」。サッカー経験者で4級審判員の資格も持ち、ワールドカップ(W杯)カタール大会ではスタジオ出演でマニアックな知識を披露して話題に。「東大王」などクイズ番組出演も多く高IQグループ「JAPAN MENSA」会員。155センチ。血液型O。