樹木希林(72)主演映画「あん」(河瀬直美監督、30日公開)が、カンヌ映画祭ある視点部門でオープニング上映された。

 上映前には舞台あいさつが行われ、樹木のほか共演した孫の内田伽羅(15)永瀬正敏(48)原作小説を書いたドリアン助川(52)が登壇した。

 上映後は10分以上も拍手が止まらないスタンディングオベーションを受けた。永瀬は「映画は、やはり海を越えるんだな、と思った。泣くのを一生懸命我慢した」と目を潤ませた。樹木は「大勢の前で自分(の演技)を見るのは恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべた。内田は「あんなに反応があって、うれしかった」と感激していた。(カンヌ=村上幸将)