13年の東京国際映画祭コンペ部門に「捨てがたき人々」が出品された、榊英雄監督(45)のピンク映画初監督作品「オナニーシスター たぎる肉壺」が公開され、17日、都内の上野オークラ劇場で舞台あいさつと撮影会が行われた。この日は、恵比寿マスカッツに所属する主演の三田羽衣と、元メンバーの西野翔、とみやまあゆみ、柴やすよが登壇した。榊監督は「オナニーシスター たぎる肉壺」で初めてヌードを披露した主演の三田に「まず『オナニーシスター たぎる肉壺』が原点として、たぎる魂でいってほしい」とエールを送った。

 三田は「この映画をやる時に、勇気を持って脱ぎがあってもやろうと決めたのは『俺を信じてついてこい。お前は演技もまだ新人だけど、初脱ぎにもなるし、主演ですごくプレッシャーもあるだろうけど、俺を信じてやれ』という監督の一言で、私は出演を決めてここに立てている。感謝です」と監督に感謝した。

 榊監督は「ここからが始まりで、全国にある劇場50館の劇場で上映される」と、「オナニーシスター たぎる肉壺」が、異例の規模で公開されることを明かした。その上で「彼女(三田)が最後にいてくれて良かったという映画になっていると思う。そこら辺の半端な役者より、堂々たる主演で全国の劇場で映画が公開される。それは、すごいこと。堂々と気持ち良く(今後の芸能生活を)考えてほしい」と三田を絶賛した。

 西野は「本当に監督の言ったとおり。ピンクだから出ない、というのも選択肢としてはありなんですけど、私は今年で11年、AVやっているんですけど、自分の主演作が50館でやるのは、すごいこと。私も、長くやってきて、自分でもそういう経験をさせてもらっていますけど、売れても、こういうことがあったから頑張れたんだと大事にしてほしい」と三田に先輩としてアドバイスを送った。

 また、三田が初めて肌をさらしたことについても、脱いだ女性としての心意気を熱く語った。

 「これは絶対的なことだと思っているんですけど…1回、裸になってしまったら、怖いものはないんですよ。私、今、何があっても、海外の現場に行っても、どこに行っても怖くない。と言うのも、自分の全てをお客さんに見せてしまっているので。それに気付いた時、最初はおとなしいアイドルで売っていたんですけど、お客さんと向き合う時も話す時も、素のままでいこうと思った。それは、自分が裸を見せていて、それ以上、隠すことがないから。裸を見せているんだから、自身を持ってやっていい。女の人が、自分の肌をさらすより、怖いことはないから…頑張ってください」

 「オナニーシスター たぎる肉壺」は、遠藤憲一(54)主演の最新作「木屋町DARUMA」が公開中の榊監督が、初めてピンク映画に挑戦した作品だ。上映した上野オークラ劇場は、1962年(昭37)に製作された日本初のピンク映画「肉体の市場」の配給から53年、ピンク映画を作り続ける映画会社・大蔵映画の旗艦劇場で、ピンク映画の劇場としては日本最大級の規模を誇る。