気になる静岡県テレビ局のアナウンサーを紹介する連載「静岡アナ 気になリスト」。今週はテレビ静岡の蓮見直樹アナです。連載初の男性で、働き盛りの40歳。「みんなのニュース しずおか」月~水曜日のメーンキャスターを務める「ニュースの顔」です。昨夏には、故郷の東京でフジテレビ報道番組のキャスターも経験。「追い込む」繰り返しが力になっています。

 -「みんなのニュース しずおか」のキャスターとして、大変なところは

 今年4月から担当しています。原稿を正確に読んで正確に伝えることが仕事ですが、ニュースって、やっぱり「追い込む」ので、追い込んだ中で動じずに読めるかというところですね。

 -「追い込む」とは

 本番の2、3分前に原稿が来たりだとか。ギリギリまで粘って最新のニュースを盛り込むというようなことです。

 -キャスターに新原稿が届く場面、確かに見ます

 昨年9月、フジテレビの「FNNスピーク」という全国ニュースのキャスターをやらせていただきました。野島(卓)さんが夏休みの時、代行で系列局の誰かが担当するんですが、昨年はそれを私がやらせていただいて。1週間でしたが、究極の世界でした。時間がお昼で世の中が動きだすので、追い込み原稿ばっかり。本番2分前にまだ1本目の原稿が来ていないとか。「えっ、どうすんの」みたいな。とりあえずスタジオに入って、1分前くらいに最初の原稿が来て。10秒くらい前までに原稿に目を通して、画面に映ったら、何事もなかったかのよう読む。2本目以降のニュースも本番中に原稿が入って来るという状況でした。

 -ニュースの内容も多岐にわたりますね

 全国、全世界ですね。安倍首相がどうしたとか、イスラム国がどうとか…まず静岡では読まないような。

 -反響は

 ありましたね。東京出身で両親もいるし、友人も多いので、メールで「移籍したの?」って。それはないんですけど、やってる方は脇の下からどんどん汗が出てくるし。

 -終わった後はVTRを見直したり

 そうですね。関わりのあるフジテレビ系列のアナウンサーたちからもメールとか来るんですよ。「蓮見くん硬い」とか(笑い)。ただ、すごくいい経験になりました。静岡に戻ってからも、追い込む中で、正確に動じずに伝える対応力が求められるニュース番組を担当しているので、その経験は間違いなく生きています。今やちょっとくらいでは動じないですから。

 -就職されてから、ずっとですから、すっかり静岡県人ですね

 18年目ですか。そうですね。東京の地下鉄とか、昔は当たり前のように乗っていたのに今は違和感あるし。新しい路線もできているので、「あれっ?」みたいな感じもしますよね。

 今や「ニュースの顔」の蓮見アナですが、もともとは、Jリーグなどの実況経験が豊富な「スポーツの顔」でもあります。「その2」で「スポーツの顔」の部分に迫りつつ、先日、初めて経験した「ラグビー中継」のことも振り返ってもらいます。【鈴木正章】(つづく)

 ◆蓮見直樹(はすみ・なおき)1975年(昭50)7月7日生まれ、東京・目黒区出身。立大社会学部卒。98年入社。担当番組は「みんなのニュース しずおか」(月~水曜日キャスター)、「おは・スポ! サンデー」、Jリーグなどのスポーツ実況。大学時代はスキーサークルで1級の腕前。血液型B。