タレントの伊集院光(48)が、6日に放送されたフジテレビ系「R-1ぐらんぷり2016」で初優勝したハリウッドザコシショウ(42)の“笑い”に戸惑うファンに向け、「お笑いを観る側が努力することなんてない」と語った。

 “振り切れた”ハイテンションのネタで「R-1」優勝をかっさらったザコシショウ。芸人仲間や感度の高い一部のお笑いファンには喝采されたが、その一方で、ハチャメチャなスタイルの笑いに対し理解に苦しむ視聴者も多かったようで、ネット上には「つまらなかった」という酷評も目立った。

 たしかに芸人仲間の間でも“キワモノ”として知られるザコシショウ。東野幸治は決勝前にツイッターで「かき回してきれいに散るのが仕事ですよ。優勝してはいけませんよ。万が一してしまったら。。。しれっと家に帰ってね」とやんわり諭していた。また、タレントのいとうせいこうは決勝戦放送中は「ゴールデンの生放送にザコシを出した局をまず褒めたいです」とツイートしていた。それだけに、優勝が決まった際には驚きの声があがった。

 伊集院は7日放送のラジオ番組「伊集院光 深夜の馬鹿力」で、ザコシショウについて「何年くらい前ですかね、僕も忘れるくらい前ですよ、『この人、超面白い、そして、まず世に出ない』って思ったお笑いの人なんですよ」と、過去に見た時の印象を語った。

 伊集院は、この数年お笑いコンテスト番組の優勝者に対し、お笑いファンから異論があがることが多いことを指摘した上で、今回のザコシショウに関しては「お笑いマニアみたいな人からすると、あの芸は『浅い』とか『違うよね』みないな沸き方をするのが、今回はちょっと逆な感じっていうか、お笑いがすごく好きな人はザコシショウが面白くてしょうがない。一般の人がちょっと振り落とされてるっていうか」と、熱心なお笑いファンを納得させる芸だと語った。

 ただ、決して万人受けするものではないザコシショウのネタを楽しめないとするファンに対しても理解を示した。ファンからザコシショウのネタについて「全くわかりませんでした。どういうふうに楽しめば良いのでしょうか」といった質問を受けたという。そんなファンに対し伊集院は「そんな努力しなくていいんです」と笑いながら回答。「嗜好(しこう)のものなんか努力してもしょうがないから。お笑いを観る側が努力することなんてないと思うからね」と、あくまでも各人の「好き嫌い」の問題だとした。