男女7人組グループ「AAA(トリプルエー)」が16日、東京・大阪両ドーム公演の最終日となる東京ドーム公演を行った。デビュー以来、ライブにこだわる姿勢をファンも支持。今年のツアー動員数は、昨年比180%と成長を続けている。

 7人が白く輝く衣装でステージに登場すると5万人から大歓声を浴びた。観客席は女子高生からサラリーマンの男性まで幅広いファンで埋まっていた。リーダー浦田直也(34)が「東京ドームファイナル、盛り上がって行こうぜ!」と叫ぶと、スタンドが大きく揺れた。

 AAAはライブパフォーマンスに力を入れてきたグループだ。05年9月にデビュー。翌06年から毎年、アルバムの発表とツアーを繰り返してきた。デビュー当時はショッピングモールや広場など、場所を見つけてはラジカセを使ってパフォーマンスを披露した。数百人規模の会場が埋まらないこともあったが、アクロバットに挑戦するなど工夫を重ねた。12年にツアーの動員規模が10万人を超えた。

 今年はボーカル西島隆弘(30)がフジテレビ系ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」に出演するなど、ソロ活動の充実が影響し、動員数が伸びた。全国ホールツアーに加え、京セラドーム大阪と東京ドームで2日間ずつライブを行った。月刊誌「日経エンタテインメント!」の「コンサート動員力ランキング」で昨年29位(27万人)から9位(48・9万人)にランクアップ。CD不況といわれ、音楽業界はコンサートに力を入れる傾向がある中、時代を象徴する存在となってきた。

 この日は新曲「涙のない世界」など22曲を披露。来年2月8日にシングル、同22日にアルバムを発売することも発表した。最後は浦田が「来年もまた全国ツアーができればいいなと思っています」と目標を宣言。「11年かけて、やっとこの東京ドームのステージに立つことができました! まだまだ立ちたいステージや、立つべきステージがたくさんあると思います。これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!」とさらなる飛躍を誓った。【横山慧】

 ◆AAA(トリプルエー) 05年9月シングル「BLOOD on FIRE」で8人組でデビュー。07年6月から7人。10年NHK紅白歌合戦初出場、12年まで白組から出場、13年に紅組から出場し、番組史上初の組変更を経験したアーティストとなった。14年は白、昨年は紅組から出場して6年連続出場。先月28日テレビ朝日系「ミュージックステーション」に6年ぶりに出演。