シンガー・ソングライター高橋優(33)が3日、秋田県由利本荘市の鳥海高原花立グラウンドで、2日間にわたり主催した野外音楽フェス「秋田CARAVAN MUSIC FES 2017」を成功させた。 秋田県は人口減少率や高齢化率が全国1位。寂しい現実を抱える故郷・秋田を音楽で盛り上げたいと、昨年は地元・横手市で初開催。2回目の今年はスガシカオ、PUFFYら親交がある歌手、タレントら計11組が出演した。2日間で計1万6000人が来場。高橋は「名残惜しいほど、楽しく意義があるライブでした」と声を弾ませた。

 由利本荘市が会場を無料提供したほか、JR東日本秋田支社も協力。秋田~東京間で、臨時新幹線「高橋優秋田フェス特別号」を運行した。楽曲がBGMとして車内に流れ、高橋が車内アナウンスを務めた。「聞き慣れたものを言えたのは、おもしろかったです」。歌手名入りの新幹線の運行は秋田新幹線では初めて。

 豪雨被害に見舞われた故郷・秋田を思う気持ちも強かった。「夢を諦めてはいけない、ということがテーマ。何があっても一緒にやっていこう、という気持ちで臨みました」。各出演者のステージにも上がり、一緒にパフォーマンスするなどフル稼働した。

 トリを務めた自身のステージでは、新曲「虹」を含む9曲を披露。シングルを11月22日に発売し、12月から全国ツアーを行うことも発表した。フェスは「キャラバン」として県内全13市を回ることが目標。「13年続けることが大きなテーマです」。来年以降の開催もしっかり見据えている。【近藤由美子】