女優有村架純(24)が4日、東京・渋谷のNHKで、主演する連続テレビ小説「ひよっこ」(月~土曜午前8時)の最終回(30日放送)の収録とクランクアップ会見を行った。

 有村は収録後、過去の映像をモニターで見ているうちに、感極まり、目にハンカチをあてがった。クランクアップセレモニーでは父役の沢村一樹、母役の木村佳乃ら共演者から持ち切れないほどの花束を渡され、再び涙。その後「たくさんの方に支えられ、応援していただき心から感謝します。温かい皆さんと温かい作品を作れたことが何より幸せです」と涙ながらにあいさつした。

 撮影は約1年に及んだ。「乗り越えられたのは自分1人の力ではなく、どんな時も味方でいてくれた皆さんがいてくれたから。いろんな自分との闘いがありました。自分の心と体と向き合ってきました。でも、現場ではいつも笑って温かく迎えてくれました。つらい時、苦しい時、いつも思い浮かぶのは皆さんの顔でした」と語った。

 さらに「みね子として『ひよっこ』の世界で過ごせたことは私の宝物です。皆さんに愛されていたと実感しています。みんなのことが大好きです」と続けた。

 会見ではクランクアップの心境を「終わったということは日がたってから実感すると思う」。この日、スタジオ入りする前も「実感はなかった」という。

 ラストシーンには「またね」と、視聴者に向けたようなせりふがある。続編への意欲を問われた有村は「続きが見たいと思う終わり方なので気になりますよね」と意味深な発言。NHKも「チャンスがあれば」と、スピンオフや続編に意欲を示した。

 沢村は「みね子、本当に本当によく頑張ったな」。木村は「架純ちゃんを1年間見て、初志貫徹という言葉をすごく思った。1年ぶれることなく頑張った」と労をねぎらった。【中野由喜】