武井咲(23)がEXILEのTAKAHIRO(32)との結婚と妊娠3カ月を発表した10日前、武井を取材する機会があった。

 テレビ朝日系連続ドラマ「黒革の手帖」(木曜午後9時)の主題歌を担当する福山雅治(48)が、主演の武井を激励するという取材会だった。場所は同局スタジオ内のセット。取材が始まる少し前に、武井は1人でスタジオに入ってきた。

 私がボーッと立っていたそばに、武井が立った。私同様、スタッフもいきなりの武井の登場にビックリしたようだった。武井は「時間なので、1人で来ちゃいました」と照れ笑いしながらスタッフに言った。

 福山がスタンバイできるまで、しばらくセットの外でスタッフと立っていた。銀座のクラブのママ役だけに、この日も衣装の着物姿。これが輪を掛けて、凜(りん)とした姿に見せていた。足を運んでくれるゲストの福山を、待たせる訳にはいかない。主演の責任感に加え、その場の雰囲気から、ママとしての礼儀も感じさせた。

 武井を取材した機会はあまりない。所属事務所の先輩タレントが、あるイベントで「咲ちゃんは、礼儀正しい」と言っていたが、今回の取材で、なるほどと思った。スタッフが呼びに来なくても、時間通りにスタンバイする。女優としての真面目さや、ゲストへの礼儀正しさを目の当たりにした。

 ただ、芸能記者としての反省点は、武井の妊娠にまったく気付くことができなかったことだ。確かに、妊娠3カ月では外見からは分からないと言われるが、そうはいっても、「何か違う」と、少しでも違和感を感じられなかったことは、個人的な反省点。

 もちろん、その場にいた記者全員に違和感を持たれなかった武井は、さすが女優でした。