11年に台湾で大ヒットした青春映画「あの頃、君を追いかけた」が日本でリメークされ、山田裕貴(27)が主演、乃木坂46斎藤飛鳥(19)がヒロインを演じることが2日、分かった。オリジナルは人口約2000万人の台湾で観客動員200万人を記録。10人に1人が見たことになり、台湾で歴代1位の青春映画として今も語り継がれている。

 やんちゃな男子高校生と優等生の女子高生が、互いにひかれ合っているのに気持ちを伝えられず、煮え切らない関係のまま進んでいく10年間を描く。気の合う仲間たちとのバカ騒ぎ、一緒に怒られたり、思い出すだけで恥ずかしい事件、なかなか成就しない恋など誰もが共感できる青春をコミカルな描写も交えて描く。

 主演の山田は、今年だけで13本の出演映画が公開される売れっ子。オリジナル版を見て「久々に泣いてしまいました」という。さらに「自分の心が揺さぶられた作品をやらせていただくのでプレッシャーも感じますが、感動をしっかり届けたい、壊したくないと強く思うようになりました」と話している。

 斎藤は映画デビュー作。「初めての映画出演で、ヒロイン役をやるとは思ってもいなかったので、とても不安です」としながらも「(共演の)主要7人全ての役にいとおしいところがあるので、それが伝わるよう精いっぱい頑張ります」。グループきっての小顔でモデルとしても活躍中だが、女優としての魅力を伝える絶好の機会となりそうだ。

 物語の舞台は90年代の台湾から00年代の日本に置きかえるが、オリジナルの魅力を最大限に生かすため、台湾の観客の心を揺さぶったセリフやエピソードなどはそのまま再現。完全リメークともいえる異色の試みだ。製作側は「かつて青春時代を過ごした中高年の方々にも共感していただける作品です」としている。

 長谷川康夫監督(64)がメガホンをとり、撮影は始まっている。来年秋に公開予定。

 ◆山田裕貴(やまだ・ゆうき)1990年(平2)9月18日、愛知県生まれ。11年テレビ朝日系「海賊戦隊ゴーカイジャー」で俳優デビュー。「ストロボ・エッジ」「青空エール」「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」など話題映画に多数出演。今年「HiGH&LOW」シリーズなど計13本の出演映画が公開。178センチ。血液型O。

 ◆斎藤飛鳥(さいとう・あすか)1998年(平10)8月10日、東京都生まれ。11年8月、乃木坂46に1期生として加入。16年シングル「裸足でSummer」で、初のセンター。17年1月発売の写真集「潮騒」が、オリコン上半期写真集売り上げランキング2位。縦18センチの小顔が特徴。158センチ。血液型O。