TBS系「クイズダービー」解答者として人気を集め、先月26日に筋萎縮性側索硬化症(ALS)で亡くなった学習院大名誉教授の篠沢秀夫さん(享年84)の葬儀・告別式が7日、東京・護国寺で営まれ、竹下景子(64)長山藍子(76)らが弔辞を読んだ。

 竹下は「今でも信じられない気持ちです」と切り出し「クイズダービーでご一緒させていただいた10年間は本当に楽しかったです」と振り返った。番組の慰安旅行で、篠沢さんからキスのシャワーを浴びたといい「いつかお返ししたいです」と呼び掛けた。

 最後に会ったのは11年の出版記念パーティーで「既に筆談もできない状態でしたが、コンピューターを通じて先生とお話しできたと思っています」。最後の言葉として「先生、ありがとうございました。また、お会いしましょう」と心の中で話しかけたという。

 長山は、ため息混じりに「先生」と呼びかけるように話し始め、「先生がいなくなり、今、途方に暮れる私なのに、先生からいただいた数々の思い出に心をはせる時、なぜかほっこりと温かいものに包まれるように感じます」と語りかけた。「さよならは言えません。ずっと先生の愛する人たちを見守っていてください。やっぱり、ありがとうございました、先生」と結んだ。

 喪主で妻の礼子さんは「ALSになりながらも、悲観的にならず神様のような人でした。病気に負けないように普通の生活を心がけていました」と振り返った。

 この日、学習院大学内藤政武院長、ノーベル賞受賞者で京大iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授も弔辞を読み、約250人が参列した。