土屋太鳳(22)佐藤健(28)が27日、大阪市内で映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」(瀬々敬久監督、12月16日公開)の舞台あいさつを行った。

 結婚式の3カ月前、原因不明の病に倒れた婚約者を待ち続け、8年越しの結婚式を挙げたという実話に基づく岡山が舞台のラブストーリー。花嫁の麻衣を演じた土屋は撮影中、佐藤からもらった誕生日プレゼントをいまも大事にしていることを明かした。

 撮影中は約1カ月、アパートの1室を借りて岡山で過ごした土屋は「誕生日に箱に入った入浴剤を差し入れてもらった。箱には『佐藤健』の、のしが貼ってあった」と話し、身も心も温まるプレゼントに「使うにも使えなくて、今も家に飾ってあります。もう神々しくて…。健先輩のはまだ使えない」と打ち明けた。佐藤は「へ~、まつられているんだ」と切り返し、「入浴剤もうれしいんじゃないですかね。喜んでいる」と笑顔を見せた。

 2人は映画「るろうに剣心 京都大火編」などで共演しているが、佐藤は「今回は夫婦役、前回は感じなかった女性らしさを感じた」と語った。

 映画は現在も岡山市内で暮らす実在の夫婦の歩みが原作。結婚を約束した20代カップルの尚志と麻衣は幸せの日々を過ごしていたが、結婚3カ月、麻衣が原因不明の病に倒れ意識不明となる。発症率が300万人に1人とされる難病「抗NMDA受容体脳炎」と診断され、いつ目が覚めるかわからない状態になるが、尚志は回復を信じ続ける。数年後、麻衣は少しずつ意識を取り戻すが、さらなる試練が2人を待ち受ける。

 「YouTube(ユーチューブ)」に投稿された動画をきっかけに「奇跡の結婚式」と話題が広がり、15年7月には「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」として書籍化された。

 撮影中は1度も東京に帰らず、岡山で暮らした佐藤は「今回の映画は日常の延長上でいたかった。岡山で暮らしている生活感がフィルムに映ってくれれば。映画だけどドキュメンタリーをみているような作品です」と話した。