人気デュオゆずが、大みそかのNHK紅白歌合戦の白組トリに内定したことが22日、分かった。トリは初めてだが、いきなり全出場者の最終歌唱となる大トリを務めることも内定した。

 96年に北川悠仁(40)と岩沢厚治(41)の2人で結成。横浜・伊勢佐木町などでの路上ライブで腕を磨いて、97年にインディーズデビュー、98年にシングル「夏色」でメジャーデビューを果たした。美しいハーモニーが多くの人を魅了し、瞬く間に大ブレーク。03年に紅白初出場を果たし、翌04年にはシングル「栄光の架橋」がNHKアテネ五輪のテーマ曲になった。同五輪の体操男子団体決勝で鉄棒の最終演技者、冨田洋之が着地する場面で、同局の刈屋富士雄アナウンサーが「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への架け橋だ」と実況した。体操日本の28年ぶりの金メダル獲得は、感動を呼んだこの名言と併せて五輪を代表する名場面となり、「栄光の架橋」も五輪を代表する曲として認知されるようになった。

 13年には、杏(31)が主演したNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」の主題歌に「雨のち晴レルヤ」を書き下ろすなど、NHKとも縁が深い関係だ。

 今年で3年連続8回目の紅白出場で、初の大役となる。同局関係者は、ゆずの大トリ起用について「『栄光の架橋』は五輪を象徴する曲として子供から大人まで誰もが知っている。人気、キャリアは大トリに十分ふさわしい」としている。

 今年デビュー20周年で、オールタイムベストアルバムを発売し、5月から約1カ月かけて初の全国ドームツアーを開催。東京、大阪、名古屋、福岡の4大ドームをまわり、ゆず史上最大規模となる6公演で約30万人を動員した。紅白の大役で、記念イヤーを華々しく締めくくる。

 紅組トリは石川さゆり(59)が内定。トリは2年連続8回目となる。

 NHKは今日23日、曲目と曲順を正式発表する。