テレビ朝日系人気バラエティー番組「欽ちゃんのどこまでやるの!」の母親役などで知られた女優の真屋順子(まや・じゅんこ)さん(本名・高津詔子=たかつ・しょうこ)が昨年12月28日に死去していたことが5日、分かった。75歳だった。葬儀は近親者のみで行った。

 関係者によると、76年にスタートした「欽どこ」で夫婦役を演じた萩本欽一(76)のもとには、亡くなった直後に連絡が入ったという。萩本は病床の真屋さんを何度も見舞い、昨年9月が最後の見舞いになったという。真屋さんの長男と話し合い、1月下旬か2月初めに「欽どこ」関係者を中心に「お別れの会」を行うことを決めた。萩本は、お別れの会まで悼むコメントを出さない見込みという。

 松竹歌劇団、俳優座養成所を経て女優となった真屋さんは、76年から86年まで家庭の茶の間でのコメディーという設定だった「欽どこ」にレギュラー出演した。萩本との軽妙な掛け合いや長男見栄晴、3つ子の娘(わらべ=高部知子、倉沢敦美、高橋真美)の母親としての優しい姿に人気者となり、番組も最高視聴率42%を記録した。69年にドラマで共演した俳優で演出家の高津住男さんと結婚し、80年に夫婦で劇団樹間舎を旗揚げした。

 しかし、50代後半からは病との闘いが続いた。58歳の時に脳出血で倒れて左半身まひとなり、車いす生活となったが、翌年には夫が演出する舞台「出雲の阿国」に車いす姿で復帰した。しかし、04年に脳梗塞を発症。10年に高津さんが亡くなった後に心不全となり、11年には大動脈瘤(りゅう)の手術も受けた。その後も闘病生活を続け、昨年7月にTBS系「爆報!THEフライデー」で、真屋さんがほぼ寝たきりの闘病生活を送る様子が放送された。これがマスコミに登場した最後の姿となった。