米ニューヨーク・タイムズに「中国で最も有名な日本人俳優」と評価された俳優矢野浩二(48)が、28日放送のテレビ朝日系「相棒16」(水曜午後9時)に通訳捜査官役でゲスト出演する。このほど、日刊スポーツの取材に同作の見どころと今後の目標を語った。

 ドラマは中国人が絡んだ事件。矢野は通訳捜査官として右京警部(水谷豊)と捜査に加わる設定。矢野は「中国人に中国語で話を聞き、右京さんに日本語で伝える。2人の中間に立ってセリフの量が2倍。大変でしたがやりがいも感じました。テンポの良さと通常の通訳と違い、要約せずに細かく伝える場面を見てほしい」と得意の中国語のシーンをPRした。

 水谷との共演には「水谷さんは現場で会うと毎回、出演者ら全員に手を差し出して握手をしてくれるんです。いいテンションで現場に入れてありがたかったです」と共演に感激した。

 中国では時代劇からバラエティーまで、幅広いジャンルで活躍した。今後は日中合作の映像作品に出たいとしたが、もう1つの大きな夢も。日本では時代劇の経験がないとし、目標は「日本での時代劇デビューです。NHKの大河ドラマに出たい」。さらに「いずれは朝ドラもですね」と笑った。【中野由喜】

 ◆矢野浩二(やの・こうじ)1970年(昭45)1月21日、東大阪市生まれ。森田健作千葉県知事の付き人をへて01年から本格的に中国で俳優活動を開始。日本人将校などを演じ、05年、ドラマ「記憶の証明」で中国放送界最高の栄誉とされる「飛天賞」、08年にバラエティーの司会で最優秀娯楽番組司会者賞を受賞。11年、人民日報国際版「環球時報」の「2010Awards of the year」で、日本人初の最優秀外国人俳優賞に。家族は妻と1女。血液型O。