お笑い芸人で芥川賞作家のピース又吉直樹(37)が17日、大阪・東大阪市の近大記念会館で行われた近大の卒業証書授与式にサプライズ登場した。卒業生にエールを送るとともに、スピーチで改名計画があったことを明かした。

 卒業生約5300人らに大歓声と拍手で迎えられた又吉は「中には『又吉か』という人もいてると思うけど、人生思う通りにはいかない」と会場の笑いを誘った。同式典のゲストスピーカーは15年が実業家の堀江貴文氏、16年がノーベル賞を受賞した京大iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏、17年が前大阪市長の橋下徹氏が務めた。

 03年にお笑いコンビのピースを結成。人気が出なかった07年頃、改名を計画した。「万博なら人が集まるやろ」と、自身は「又吉万国博覧会」。さらに、「大人数が集まるなら駐車場が必要」と考えて相方の綾部祐二に「綾部モータープール」と関西で駐車場を表す言葉を綾部に提案したが却下されたというエピソードを披露し、会場は笑いに包まれた。

 又吉はスピーチで「自分に過度な期待をしないこと」「自分のビジョンを疑うこと」などを提言。「そんなことを言っている自分の相方は、スターになると言って米国に行った」と昨秋渡米した綾部をいじりつつ「チャレンジする強さが相方にある。何かやってくれるんじゃないかと期待している」とフォローも忘れなかった。