タカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校106期生の合格発表が29日、兵庫県宝塚市の同校で行われ、競争率24・1倍(昨年同26・1倍)の難関を突破した40人が、夢への扉を開いた。

 今年も海外からの受験生が複数おり、国内外から965人が受験。スポーツキャスター松岡修造の娘、松岡恵さんが合格した昨年105期より77人減少し、1000人を割ったものの、劇団100周年にわいた14年(101期生)の競争率約22倍を上回った。

 合格者40人の最高身長は175・0センチ、平均身長は165・4センチだった。

 午前10時。合格者一覧のボードを持った制服姿の105期生が姿を見せ、受験番号が発表されると、父親や母親と抱き合い、飛びはねながら喜ぶ合格者の姿もあった。一方では、自分の番号を見つけられず、ボードを見つめたまま動けない受験者もいた。

 兵庫県の山本菜々さん、吉田歩未さん(ともに高1)は、互いに知人でそろって合格。吉田さんは「5歳のときから宝塚にあこがれて、ずっと舞台を見てきました」と言い、あこがれの先輩に月組トップ娘役の愛希(まなき)れいかをあげた。山本さんは、花組トップ明日海(あすみ)りおにあこがれており「うれしいです…」と言葉にならず。

 大阪府の越井瑠音(こしい・るね)さん(高1)も、明日海にあこがれ受験したといい「歌って踊れて、全部できる男役になりたい」と号泣しながら語った。

 今年の合格者の中には、元月組トップ紫吹淳、元星組トップ香寿たつきと同期の毬菜友(まりな・とも)を母に持つ木村鞠菜(まりな)ら、OGの娘も3人いた。

 106期生の入学式は4月17日に行われる。