2016年4月に死去した米歌手プリンスさんの未発表アルバムが来年、ネット配信されることがわかった。

 ニューヨーク・ポスト紙の報道によると、米ラップ歌手ジェイ・Zが創設した音楽配信サービスTIDALがついに、プリンスさんの遺産管理人から承認を得て、14日間にわたり独占的にネット配信するという。その後、CDとなって発売される予定だが、発売日はまだ発表されていない。

 ジェイ・Zは、「プリンスの希望通り、彼の音楽をファンと分かち合うことが私たちの唯一のゴールです。彼は生前、TIDALをパートナーとして選びました。彼が残した偉大な音楽に敬意を表し続けます」とのコメントを発表した。

 ポスト紙によると、プリンスさんの最後のアルバム「Hit n Run Phase One」と「Hit n Run Phase Two」をリリースしたTIDALは、プリンスさんが生前、リミックスアルバムやニューLPについても、ネット配信することに同意したと主張。プリンスさんの遺産管理人側と争っていたが、今回のアルバム配信については話し合いで合意に達したという。関係者は、TIDALがプリンスさんの曲をネット配信する契約は1年間のみで、長期にわたる権利はないと語っている。

 2016年4月に亡くなったプリンスさんは2015年、Spotifyなどを含む他の音楽配信サービスから、自らの曲を撤退させている。(ニューヨーク=鹿目直子)