落語協会(柳亭市馬会長)の真打ち昇進披露宴が29日、都内で行われた。志ん橋門下の駒次改め古今亭駒治(39)、さん喬門下のさん若改め柳家小平太(49)、花緑門下の花ん謝改め柳家勧之助(36)、正蔵門下のたこ平改め林家たこ蔵(39)、菊千代門下のちよりん改め古今亭駒子の5人で、約150人が門出を祝った。

今年1月に師匠志ん駒が亡くなり、志ん橋門下に移った駒治は「鉄道が好きで、鉄道の新作落語をやってます。こんなことで笑えるんだという落語をやっていきたい」。若い頃にロックをやっていた小平太は「古典一本でやっています。一人でワーッとなる噺は褒めて頂くことが多いです」。勧之助は、師匠花緑の「か」と、大師匠の5代目小さんの「ん」から「かん」にちなんで改名。「5人の中で若さが1番。多くの人に落語を勧められるようになりたい」。

たこ蔵は「師匠らしい元気で明るい落語、関西出身なので、江戸と関西の落語の二刀流でやりたい」。中国、台湾、タイなどで日本人向けに公演を行っている駒子は「移動距離は自慢できる。師匠のもとでなければ今日は迎えられなかった。駒子ならではと言われる落語をやっていきたい」と話した。昇進披露興行は上野・鈴本演芸場の9月下席からスタートする。