シリーズ累計発行部数300万部超えを誇る児童書シリーズのアニメ映画「若おかみは小学生!」(高坂希太郎監督)の公開記念舞台あいさつが23日、大阪市内で行われ、主人公・おっこ役の声優を務めた小林星蘭(13)、高坂監督(56)、原作者の令丈ヒロ子氏(54)が出席した。

03年から原作が刊行され、テレビアニメ化もされている大人気作。両親を亡くし、おばあちゃんが経営する旅館「春の屋」に引き取られた小学6年生のおっこが、ひょんなことから始めることになった若おかみ修業を通して成長していく物語。

21日に公開され、22日の東京舞台あいさつに続く今回。大阪の地に小林は「海外の人が多くて、たくさんの言語が飛び交っていた。それだけ有名な街なんだって思いました」と驚いた様子。前夜には大阪名物のお好み焼きを食べたそうで、「すごいおいしかった。食べ物大好きなので、昨日は満足してたくさん食べました」と笑顔を見せた。

小学生の時に原作を読んでいて「すごい大好きだった」という小林。今作のオーディションの話しを聞いた瞬間に、「『やります。絶対やります!』って言って、全力でできる限りのことをやった。ここにこうしていられて、ありがたい限りです」と念願でつかんだ主人公役に感激していた。

ジブリ作品の作画監督なども務める高坂監督は、アニメ映画「茄子 アンダルシアの夏」以来、15年ぶりとなる本格的な監督作品。制作期間の3年を振り返り「長い戦いだった。ひたすらホッとしています」。制作終盤の8カ月は自宅を離れ、会社近くのアパート通いだったといい、「運動できないので太る。10キロ以上太りました。舞台あいさつがあるのでやせようと思ったんですが、間に合いませんでした」と明かし、会場を和ませていた。

映画化の話しを聞いた時の感想を話した令丈氏は「高坂監督が監督をしてくださるかもって聞いて、『本当に?』って喜んで、すごく楽しみにしていた」。完成した作品を初めて見た時には「映像の力ってすごいなって思いました。感動しかなかった。美しい映像で、1回しか見ないのはもったいないと思って、何度も見ました」と待望の映画化に喜びを話した。