元メンバーの友井雄亮(38)が交際女性への暴力や金銭問題で芸能界引退を表明した、男性歌謡グループ「純烈」が15日、都内で記者会見を行った。リーダー酒井一圭(43)ら4人は、被害女性やファンに何度も謝罪し、“新生純烈”としての再出発を誓った。

友井の抜けた純烈が、そろって報道陣の前に立つのはこの日が初めて。4人での“初仕事”は「被害にあった女性やご家族におわび申し上げます」という謝罪で始まった。

酒井が友井から報道について概略を知らされたのは今月8日。詳細を知ったのは9日だった。「友井が『すべて事実です』と言った。その時に、もう脱退は避けられないと思った」と振り返った。

女性への暴力と多額の使い込み。友井の卑劣な行為を「愚行」と言い切り「僕の中であいつは死んだ。もう会うことはない」。信頼を裏切った友井を突き放した。「純烈の活動期間中にやったことなんです。ほかのメンバーが『残す』と言っても僕は許さなかった」と徹頭徹尾、厳しい姿勢を崩さなかった。友井本人がファンに直接謝罪する場を設けることも「100%ない」と明言。最後にかけた言葉は「バカヤロー」だったという。

友井にDV被害を受けたA子さんのことも酒井は「本当に報道されるまで知らなかった」。約3000万円を使い込みされたというB子さんについても「聞いていなかった」と繰り返した。「何も気付かなかった。リーダーとして、どこを見ていたのかとの思いが残る」と無念そうに自分も責めた。

07年の結成から約11年。まったく売れずにレコード会社から契約を切られ、歌う場を求めてスーパー銭湯のステージに立ち続けてきた。これが話題となり、念願の紅白歌合戦初出場にこぎ着けたばかり。あれから15日しかたっていない。「解散はない。この11年も苦労の連続でしたが、(今年を)苦労元年だと思って、ピンチをチャンスととらえて前向きにいくしかない。(紅白出場に)選んで貰えるところまで、とことんやろうという気持ちで1日1日頑張っていく」。最後は紅白連続出場を思い描きながら、“新生純烈”の再出発を誓った。

◆純烈・友井の一連の騒動 10日発売の「週刊文春」が、友井の交際女性への暴力、3000万円使い込みなどのトラブルを報じた。前日9日に、その内容が明らかになり、友井が公式ブログで「すでに解決にはなっておりますが、心から深く反省しております」とコメントを発表も、その後削除され、所属事務所は「解決済みは事実ではない」とのファクスを報道各社に流した。11日に友井が単独会見し、グループ脱退と芸能界からの引退を発表した。