タレント堀ちえみ(52)が19日、公式ブログで、口腔(こうくう)がんであることを発表した。

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大学病院勤務時代、口腔がんのリハビリ専門だった歯学博士・照山裕子氏

舌がんを含めた口腔がんは、発見しやすいがんの1つですが、口内炎と思って発見が遅れることもあります。2週間以上経過しても症状の改善が見られないようであれば、専門機関での精密検査が不可欠です。

がんが進行している場合、手術に放射線療法や化学療法(抗がん剤)を組み合わせた治療を行います。ステージが上がり、切除範囲が広くなると「しゃべる・飲む・食べる」といった口の機能に影響が出ます。手術で生じた組織欠損(へこみなど)を補うために、患者さんの皮膚や骨を使い、顔や口の形態を再建して機能回復させます。リハビリを含めた治療に相当な時間がかかると思われます。

◆口腔がん 口の中にできるがんで、部位によって口唇(こうしん)がん、舌がん、口底(こうてい)がんなどに分類される。日本口腔外科学会などによると、舌がんが最も多く口腔がんの約40%を占める。喫煙と飲酒は口腔がんの発症リスクを高め、虫歯や合わない義歯などによる慢性刺激も原因として疑われる。初期は痛みや出血はなく、白い病変や赤い病変、硬いしこりが現れることもある。病状が進むと出血・悪臭を伴うようになる。さらに進行すると、首のリンパ節に転移し、しこりが触れるようになる。