嵐二宮和也(35)が、来年公開の映画「浅田家(仮題)」(中野量太監督)に主演し、俳優妻夫木聡(38)と初共演することが27日、分かった。実在の兄弟役を演じる。

写真家浅田政志氏の2つの写真集「浅田家」「アルバムのチカラ」を原案に、中野監督が脚本を手がけ、浅田氏の家族を描いた。二宮は、両親と兄がいる4人家族の次男として育った政志を演じる。家族を被写体にした写真を撮影していき、写真界の芥川賞とも呼ばれる第34回木村伊兵衛写真賞を受賞するも、次第に自分の行動に戸惑いを覚え、写真が撮れなくなってしまう。家族の絆や愛をユーモアを交えながら表現する。

二宮演じる弟の政志は、むちゃで自由奔放ながら、どこか許せてしまうという、人間味あふれるキャラクター。一方で妻夫木は、やんちゃな弟を温かく見守る心優しい兄の幸宏を演じる。二宮は15年の「母と暮せば」、妻夫木は10年の「悪人」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。実力派の2人を作品の中心に据え、中野監督は「希望通りの二宮さん、妻夫木さんに受けていただき、ほくそ笑んでいます」と喜んでいる。

撮影は来月から始まる。妻夫木の印象について、二宮は「本当にうまいなぁ、といつも感動していました。一緒に演じると自分のあらが目立つので、なんとなく捕まらないように逃げていたのですが、ついに捕まったか、という感覚です」と笑顔。「こんな機会めったにないので目いっぱい楽しみたいです」と意気込んだ。一方の妻夫木も「ようやくご一緒できることに喜びを感じています。感受性が豊かな二宮さんならば、政志を自由に魅力的に演じてくれると信じています。僕はそんな二宮さんをそっと隣で支えていければと考えています」と話した。